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独身貴族「カルさん」が音楽やアーティストについて独断と偏見で書きなぐっているブログ「カルチャータイム」です。否定も肯定も全てはアーティストへの愛を根底としています。

青臭くてカッコイイ「My Hair is Bad」ってバンドの話

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ロックってジャンルは時代を彩るモノであり、その時その時代に主流のバンドだからといって全てのロックリスナーの胸に刺さるものではない。そんな筆者の説を見事に打ち崩したバンドが「My Hair is Bad」だ。

 

本日は10代20代を支持層の中心に持つ「My Hair is Bad」に衝撃を受けた30代の筆者の感想を書かせていただこう。

 

目次

 

「My Hair is Bad」というバンドについて

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画像引用URL https://twitter.com/shiiki0319/status/

2008年にボーカル・ギターである「椎木 知仁」(写真 真ん中)を中心に結成された「My Hair is Bad」。高校時代より地元新潟で精力的に活動をし、多くのバンドのツアーサポートを務めていた実力派バンドである。

 

バンド名の由来は、ベースの「山本 大樹」(写真右)が自らの髪型に対して「My Hair is Bad‼」と発言したことがきっかけ。結成当時は高校生だったということもあり、2017年現在でもメンバーの平均年齢は25歳と若く、ファン層も10代から20代前半の若年層が中心となっている。さらに女性人気が異様に高い特徴を持っており、ライブ会場には多くの女性が長蛇の列をなしている。とにかく羨ましい奴らなのだ。それでは「My Hair is Bad」の音楽性について書かせていただこう。

 

ありふれた音楽性ながら時代に求められる存在『告白』

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実際問題、「My Hair is Bad」みたいな音のバンドって山ほどいる。

 

彼らの音がここ数年のロックの主流だからってこともあるし、バンドの構成がシンプルゆえに特徴を出すのが難しいって理由もあるかもしれない。良く言えば普遍的であり、悪く言えばありきたり。もう完全に飽和状態。

 

こんなに同じようなバンド必要なくね?って事を考えてしまうのだけど、現代を生きる若者たちにしっかり刺さる音となると話は別。

 

やっぱり生きている時代によって、悩みや価値観も違うので、共感できる同年代のバンドって存在は重要だと思う。

 

筆者も上の世代のカリスマであるブルーハーツとかは、あまりピンとこなかったし。

 

でも何だろう、「My Hair is Bad」に対しては世代の違うバンドのはずなのに、なぜか共感してしまうんだよね。

 

泥臭い等身大の歌詞は擦れた大人にも共感を生む『ドラマみたいだ』

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 男性の大半は元カノに対する思い出を抱えている。そんな言葉を見事に具現化しているのが「My Hair is Bad」である。

 

自らの「恋愛観」を歌うアーティストは星の数ほど居れど、ここまで直球で泥臭く後悔を歌う男性バンドは最近少なくなった気もする。さらにボーカルである「椎木」の感情的なかすれた歌声には何とも言えない説得力があり、「後悔」に慣れてしまった大人の心にもしっかりと響き、共感させれることが出来るのだろう。

 

オッサンの筆者でも胸が熱くなったよ。そして、彼らの楽曲の歌詞も青臭くて素敵なんだよね。というか泥臭いと形容したほうがいいかな?

思春期のピュアな男心を思い出させてくれる楽曲『戦争を知らない大人たち』

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 ラップ混じりの語りで始まる『戦争を知らない大人たち』の歌詞は、学生時代の淡い感情を思い出させてくれる1曲。「あ~こんな時期もあったな〜」なんてピュアだった頃の自分を投影してしまう。

 

こういった若き日の男心を包み隠さず、いやもう恥部をさらけ出しているような歌詞が筆者に取っての「My Hair is Bad」の魅力なのである。

 

同世代には共感を、上の世代には若き日の思い出を呼び起こしてくれる素敵なバンドだ。

 

1つだけ疑問なのが彼らの楽曲って「少しばかり面倒くさい男心」なのに、女性からの支持が高いってところ。男性からすれば「西野カナ」の『トリセツ』なんて理解することが難しいのに、マイヘアの楽曲は異性からの評判も良好ってか抜群。

 

楽曲が良いってポイントもあるけど、女の子に共感を生むような内容の歌詞でもないし、特別イケメンって訳でもないのに謎である。マッシュルームカットが理由なのか、はたまた母性本能がなせる技なのか?

 

とりあえずわかったことは、面倒くさい男の子の感情も理解してくれる「マイヘア」好きの女性は付き合う相手としてオススメなのかも。

 

色々と書かせてもらったけど、結局は「My Hair is Bad」にハマったおっさんの照れ隠しなんだよね『アフターアワー』

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男だったら彼らの楽曲の歌詞にきっと心をくすぐられるはず。

 

だって誰しもが経験したであろう淡い青春の思い出を歌っているのだもん。

 

それでいて恥ずかしげもなく若き日の感情をぶつける濁流のような音は、青春パンクなんて青臭さを演じた綺麗事のジャンルでは片付けられない衝動的なサウンド。ロック精神の本質って言ってもいいくらい。

 

上に貼りつた動画の楽曲『アフターアワー』のライブ映像の曲間中の語りなんて、筆者のようなオッサンから見れば「青臭えな」って感じだけど、忘れかけてた懐かしき日を思い出せてくれる最高のサウンドだよ。

 

そんなちょっと擦れてしまった大人にこそ、ぜひ聴いてほしいセピア色のサウンドを届けてくれるのが「My Hair is Bad」なんだと思う。

 

若年層のリスナーに混ざるのはちょっと恥ずかしいけど、これからも「My Hair is Bad」というバンドに若き日の自分を投影し続けたい。