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独身貴族「カルさん」が音楽やアーティストについて独断と偏見で書きなぐっているブログ「カルチャータイム」です。否定も肯定も全てはアーティストへの愛を根底としています。

ポルカドットスティングレイって凄い丁度いいよねって話

大正義

 人にはそれぞれ好みがあり、その微妙な塩梅を「丁度いい」なんて言葉で表したりしますよね。

  

 例えば、お蕎麦だったら“富士そば”くらいのそば粉4割、小麦粉6割くらいの割合が筆者には丁度いいと思うし、“TDS”より“TDL”の方が絶叫アトラクションも少なく、安心して楽しむことができるのです。

 

 他にも、パンクよりもメロコア、ヘビメタよりもスラッシュ、レゲエよりもスカ、SODよりもなにわ書店、マジックミラー号よりもマジックミラー便などなど、例を上げたらキリがありませんが、世知辛い人生を生きるには何事も自分にあった「丁度いい」を探すことが大切だと筆者は考えています。

 

 本日はそんな筆者の“丁度いい”って部分に見事当てはまった「ポルカドットスティングレイ」ってバンドについて本日は書かせていただこう。

目次

「ポルカドットスティングレイ 」って名前が丁度いいよね

テレキャスター・ストライプ

 まず、この「ポルカドットスティングレイ」ってバンド名が丁度いいよね。なんて事は口が裂けても言えない。長すぎるし覚えにくい。しかも意味がわからないし。

 

 でも、このバンド名をリズミカルに発音できた時、なんか妙な達成感を得られるんですよ。あと、言葉の流れがハリーポッターの魔法を唱えるときの呪文にそっくり。

 

「アラーニア・エグズメイ」 「ポルカドット・スティングレイ」

 

 ほら、似てるでしょ。少しばかりカッコの良い響きは、小学生だったらサッカーチームの名前にしちゃうレベル。

 

 そんな不思議なバンド名「ポルカドットスティングレイ」の由来は「エイ」種類らしく、下記のような生体を持っているとのこと。エイの中でも飼育しやすい入門種らしいです。

ポルカドット・スティングレイ Xingu River ray学名:Potamotrygon leopoldi Castex & Castello, 1970最大体盤長は60cmを超える。黒い体に白いスポットが入る非常に人気のある種。丈夫で飼育の入門に向くとされる。1988年、小川芳夫により水玉の意を持つ「ポルカドット」と命名された。原産地からの輸入量は減る傾向にあるが、国内や東南アジアからのブリード個体が市場に出るようになってきている。 

 引用URL 淡水エイ - Wikipedia

  なんともポップでキャッチーなバンド名ではありますが、本人達は意味などは特に考えず、言葉の響きの良さだけで決めてしまったようです。偶然とはいえ素敵なバンド名。羨ましい。

 

 でも、少しばかり残念なのは、酔っ払った時に、この「ポルカドットスティングレイ」という言葉がとにかく言い辛いこと。そんな時は是非とも略称の「ポルカ」と言ってみてください。チェコの民俗舞曲と間違えられるかもしれませんが、大抵の場合は「あ〜あのバンドね」って感で理解してくれるでしょう。何から何まで丁度いいバンド名だこと。

 

音楽性の絶妙なバランスが丁度いいよね

 

BACCHUS BTE-1M BD エレキギター

 自らの音楽コンセプトを「超常ハイカラギターロックバンド」なんて表現する“ポルカドットスティングレイ”。なんとも珍妙な音楽コンセプトを掲げているものだな、なんて事をついつい考えてしまうのだが、この世の中には掃いて捨てるほどバンドが存在しているため、そういった事態を打開すべく、やけくそ、いや、オリジナリティに溢れた音楽コンセプトを持つバンドも多い。

 

 いくつか例を上げてみると、フィッシュロック・バンド「漁港」や生活密着型ラウドロック「打首獄門同好会」、鋭角殺人トリオ 狂器:プログレ「凛として時雨」や猟奇趣味的激烈音楽集団「SLIPKNOT」などなど、音楽業界のフリークス的なポジションと例えられても差し支えのないバンドたち。ややイロモノ気質が強めとなっております。

 

 そんなラインナップを見ていると、ついつい“ポルカドットスティングレイ”にも強烈なアクがあるのでは?なんて勘ぐってしまいそうなんだけど、実際のところポルカの音は聴きやすい上に特徴的。

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 演奏面から説明すると、自らの音楽を「超常ハイカラギターロックバンド」なんて掲げているだけあって、雰囲気抜群のギターフレーズが目白押し。前奏や間奏だけではなく、AメロBメロお構いなしに導入されているにも関わらず、しつこさを感じさせない。コレまた見事に“丁度いい”感じ。

  

 筆者は元々、趣味でギター弾いていたこともあるので、ギターメインの曲は大好物。ならメタルでも聴けば良いじゃんなんて事を言われそうだけど、朝からメタルは少し辛いみたいな日には、ポルカくらいのギターロックの方が筆者には丁度いいんです。

 

 ギターのフレーズもゴリゴリなものではなく、4つ打ちリズムにマッチしたモダンレトロな心地よいフレーズが楽曲全体にてんこ盛りにされている。まさに“ハイカラギターロック”。

 

 そして、そんな高度な演奏に、負けず劣らず華を添えているのがボーカル「雫」である。

 

ポルカの策士「零」の存在

 

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  ポルカドットスティングレイってバンドの評価で、一番多く上げられるのが「ボーカルがカワイイよね」って言葉ではないだろうか?

 

 中には「いやいや、楽器隊の表現力、特にギターフレーズのセンスがいいしさ、なんとなく全体的にありがちな展開ぽいけど新しかったりさ、そういう所がポルカの魅力だよね」なんて事をおっしゃるムッスリスケベな方も多いとは思いますが、大半は顔を入り口にしたユーザーだと筆者は思っている。それは筆者自身の経験からくる予測であり、YOUTUBEの関連動画に可愛い女子のサムネに写っていたら押してしまうのが男の本能。男は皆カワイイ子が好きなんだよ。

 

 と、まあ、そのへんは置いておいて、ポルカの本人達にとっては、上記のような評価ってやっぱり不本意なのだろうか?「俺らはアイドルじゃないミュージシャンだ!!」なんてスピリッツを持って活動していたら、確かに前述した評価は不満だとは思うんだけど、そんな評価すら戦略の一部として狙って行ってしまうのが、ポルカドットスティングレイのボーカルとプロデュース全般を担当している「零」なのだ。

 

 九州を拠点に活動するという立地的な不利さを持ちつつも、結成から2年でメジャーデビューを果たすというスピード出世の裏には、プロデューサーとしての確かな手腕を持った零の存在があってこそである。有名な話としては、自らを前面に押し出したミュージックビデオの制作だ。

 

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 とにかく、カワイイがアイデンティティになるYOUTUBE。そしてそれらを支えるスケベユーザーの存在により、関連動画に表示されるポルカの動画へのCTRは高めに推移。結果、完成度の高い楽曲が相まり、SNSなどで話題のバンドとして注目される。そういった見事な戦略のもと、地方都市を中心に活動していた“ポルカドットスティングレイ”は全国区で注目のインディーズバンドへとなっていった。良く言えばシンデレラストーリー。悪く言えば女のあざとさ。販売戦略がプロの技である。

 

 “あざとさ”なんて中傷的な表現をしてしまったが、アイドル業界では定番なありがちな手法。今更どうこう言うつもりもありませんが、ポルカは本当にその辺が上手。特に零が可愛く見える撮影方法なんて凄いよね。下記動画のサムネを見て欲しい。顔の絶妙な角度と見事な目線外し。そして肌の白さを際立たせるモノトーンなコーデ。さらに胸元の空き具合。期待のあまり動画再生前にズボンを下ろしちゃうよね。そんな全てが計算された“あざとさ”がポルカの魅力の1つでもあるのだ。

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あれ・・・サムネと動画の顔が違う・・・なんて感じた人も多いとは思うが、それもまた狙いであり、話題性を集めているんです。まるで風俗店の写真落差のよう。少子化に悩む日本政府は、国民全員の眼球に“Photoshop”とか“SNOW”を埋め込む技術を研究して欲しい。絶対に解決できるよ。

 

まーそんなバレバレなあざとさも丁度いいんだよね。

 

ミュージシャンの零については長くなりそうなので、ニュー・アルバムの感想も含め後編に。