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独身貴族「カルさん」が音楽やアーティストについて独断と偏見で書きなぐっているブログ「カルチャータイム」です。否定も肯定も全てはアーティストへの愛を根底としています。

ミスチルの凄さを改めて実感した話

2017年にはデビューから25年を迎えた超大御所バンド「Mr.Children」。最近では活動期間の長いバンドも珍しくはなくなってきたが、常にシーンの最前線で活躍できるかと言えば話は別。本日は、ファンの皆さんならばわかりきっている「Mr.Children」の凄さについて、ミスチル世代の筆者が浅はかな知識で改めて考えてみたいと思う。

 

目次

25年以上、安定してヒット作品をリリースし続ける「Mr.Children」の恐ろしさ

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Mr.Childrenというバンドが25年という長きに渡って邦楽シーンのTOPに君臨し続けられる理由を皆さん知っていますか?そうです!彼らの楽曲は非常に優れているのです。いや、誰でも知ってるよ、そんなことって?そうでしたか。申し訳ありません。ですが、改めて調べてみてわかったことは、やっぱりミスチルって凄いって感じでしたよ。

 

そんな誰もが知ってるミスチルの実績を調べるべく、オリコン発表(2017年)のデータを確認してみたところ、CDトータルセールスは5953.5万枚と、並み居るアーティストたちを押さえ国内2位の実績を誇っている。さすがはミスチル。貫禄の実績だ。

 

そして栄光の1位はB'zの8233.9万枚と、2位のミスチルに大きく差をつけるULTRA SALES!!っぷり。その差2000万枚以上。とんでもないモンスター・バンドである。

 

3位には、活動期間は両アーティストと比較して短いながら、購買層が少ないなら1人当りの購入枚数を増やせばOK!!握手会でOK!!ってな感じの斬新な販売戦略を実践したAKB48が猛追していく形となっている。彼女達の恐ろしいところは、ミスチルの活動期間約25年の半分である約12年で、5129.8万枚のCDを売り上げた脅威の販売速度にある。

 

このペースだと、もしかするとミスチルの記録も抜いてしまうのでは?なんてことを考えてしまうが、AKBグループの過熱気味だった人気も、最近では少しばかり下降気味という状況もあるため、ミスチルの国内セールス2位という記録はギリギリ守れる・・・かも?

 

以上の実績からもわかるように、Mr.Childrenというバンドは、デビュー数年で国内のトップアーティストの仲間入りを果たし、それから20年以上経つ現在も、音楽シーンの最前線に立ち続けているのだ。

 

長期に渡るキャリアの間には、活動を休止していた期間もあるが、復帰後も変わることのなく人気をキープし続けている。そういった状況から理解できることは、彼らの音楽が流行り廃りの“消耗品”ではなく、いつまでも人々の心に残る良質の音楽という事なのであろう。

 

本日は楽曲の素晴らしさについて言及することは控えさせて頂く形になるのだが、筆者のような若輩者がミスチル様の音楽性について色々述べる必要もないですよね。ちなみに好きな曲は『傘の下の君に告ぐ』でございます。

 

広い世代に愛される「ミスチル」の楽曲

www.youtube.com

Mr.Childrenの25年を超える活動期間。デビュー当時に生まれた子供さんは、現在25歳と結構いい歳になっているという事です。そんな四半世紀におよぶ長い活動期間の中で、彼らは常にヒット作品を安定してリリースし続けている。

 

いや、コレって本当に凄いことで、活動期間の長いバンドは数多くいれど、全盛期の頃と比較して音源のリリースが極端に少なかったり、セールスが激減していたりするバンドが多い。

 

そういったバンドが多くなってしまう理由として考えられるのは、やはり「世代の壁」を超える事の難しさなのではないだろうか?

 

アーティストであれば「多くの世代に愛される楽曲を作りたい」と考えるのは至極当然のこと。しかし現実は厳しく、時代と共に取り残され、そのまま忘れ去られてしまう事の方が多いのではないだろうか。当時はあれだけヒットを飛ばしていたのに今や見る影もない。いや名前すら思い出されない。そんなアーティストが星の数ほど存在している。

 

上記のような状況に陥っているバンドの大半が新規購買層の獲得に失敗しているのである。

 

例えば、2000年に10代の若者を中心にヒットを飛ばしたアーティストがいたとしよう。しかし、そのバンドはアイドル要素をメインとしたバンド形態だったため、活動期間が10年を超えてくると10代の若者からの支持を集めることが難しくなってきた。人気絶頂の頃に支持していたファン層も今や20代後半となり、流動的なファン層は離反していっている。気がつけ極一部の熱狂的なファン層しか残っていない。当然、CDのセールスもライブの集客もピーク時と比べ激減。そろそろ解散を考えている。と、かなり極端な例えになってしまったが、新規購買層の獲得が出来ない限り、当時のファン層が年齢を重さねていくことで趣向が変化していくため、購買層の母数が年々減少傾向となる。

 

そういった状況に陥ってしまうと、影響を与えられるターゲット層が限られてしまい、世代に合わせた楽曲の提供が難しくCMや映画のタイアップを獲得することが困難となる。その結果、話題性もなくなり、メディアなどでの露出も減少するため、新購買層の獲得難度がさらだ。まさに負のループである。

 

しかしながら、Mr.Childrenというバンドは、ピークと言われた90年台のファン層を多く抱えながら、新たな世代のファン層の獲得にも成功しているのだ。そういった状況は“オリコン”調べの「年代別の支持するアーティストランキング」を見てもらえば直ぐに理解できるはず。本日はミスチルの順位を参考にさせていただこう。

10代 圏外

20代 6位

30代 2位

40代 2位

参考元 第14回 音楽ファン2万人が選ぶ 好きなアーティストランキング 2017 | ORICON NEWS

惜しくも10代ではランク外となってしまったが、20代では6位、30代40代では2位と、世代があがるに連れミスチルに対する好感度も比例して上がる流れとなっている。

 

残念ながら今回は、50代を対象とした調査はされていなかったが、25年前のミスチル・デビュー当時は、50代の皆様も25歳〜29歳と、若かったことを考えると、ミスチルの支持層だったと考えても自然なのではないだろうか?きっと1位は“サザンオールスターズ”なのだろうと筆者は考えている。

 

以上の結果からわかるように、Mr.Childrenというアーティストは、デビュー当時、10代〜20代だったリスナーの支持を維持しつつも、新世代のリスナーの獲得にも成功しているのだ。まさに2世代3世代で楽しめるアーティストの誕生である。

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そういった傾向は楽曲のタイアップにも反映されているようで、2009年には国民的アニメ「ONE PIECE」の劇場版主題歌を担当。同作品で起用された『fanfare』は、ミスチル初となるアニメ作品の楽曲となっている。当然、ミスチルクラスのアーティスであるので、以前よりアニメ主題歌へのオファーはあったと思われるが、実現はしていなかった。こういった変化がみられる理由として考えられるのは、やはり彼らがリスナーに「家族」を対象としたからなのではないだろうか?

 

ついでに年代別の人口を確認してみましたが、ミスチル世代って母数からしても多いんですね。

年齢 人口(万)
 15 ~ 19 / 599
 20 ~ 24 /623
 25 ~ 29 /625
 30 ~ 34  /706    
 35 ~ 39 / 783 ミスチルデビュー当時10代
 40 ~ 44 / 936 
 45 ~ 49 /951
 50 ~ 54 / 821


総人口 /12659

参考URL統計局ホームページ/人口推計の結果の概要

 

こういった“支持層”の広さからなる“購買層の母数”がMr.Childrenの現在の地位を盤石にしているのであろう。しかしながら、若年層のリスナーを取り込む活動が「お父さんお母さんが聴いていたから私もミスチルが好き」という理由だけではない。彼らは彼らとしてのアプローチを仕掛けているのだ。

 

世代を代表するアーティストとの交流

 

Takaさん(@10969taka)がシェアした投稿 -

 写真は2017年の音楽シーンで波紋を呼んだ、ONE OK ROCKとMr.Childrenの対バン終了後に撮られたもの。

 

ワンオクいえば、若年リスナーに対して圧倒的な影響力を持つ新世代を代表するアーティストである。

 

そんな彼らと、邦楽シーンを代表するミスチルとの共演は、多くのファンの間で波紋を呼ぶこととなった。

 

そもそも、双方ともに、会場となった横浜アリーナを単独公演でも満員にできる人気を誇っているに も関わらず、まさか共演してしまうなんて、なんともプロモーター泣かせな企画である。単独公演にすればもっと収益があるのに・・・なんて事を考えてしまうよね。

 

さらに驚きの状況が、今回の共演はONE OK ROCKのツアーにスペシャルゲストとして参加する形だったのだ。スペシャルゲストといえ、出演順としてはワンオクの前。ようは「前座」的なポジションなのである。日本国内では「大御所」に位置するミスチルが、業界でいえば後輩アーティストであるワンオクに、こうして花を持たせる事ができるのも、Mr.Childrenとしての音楽業界の発展を願う気持ちと、先輩後輩の垣根を超えた才能への敬意を持てる懐の深さがあるからなのだろう。

 

過去には“RADWIMPS”や“ASIAN KUNG-FU GENERATION”など時代を牽引するバンドとの共演や、BUMP OF CHICKENに対して、ミスチルの桜井氏が「大好き。バンドに入りたい」とコメントしていたりしている。こういった世代を超えた交流がMr.Childrenの支持層を拡大させているのは明確ですよね。

 

本日お伝えしたようなミスチルの「凄さ」がある限りは、彼らの人気は衰えることなく続いていくのではないでしょうか?10年後には20代から60代を支持層に持つ文字通り“国民的アーティスト”となってくれるはず。

 

 待望の最新曲は配信専用とのことです!! 

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  • Mr.Children
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes