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独身貴族「カルさん」が音楽やアーティストについて独断と偏見で書きなぐっているブログ「カルチャータイム」です。否定も肯定も全てはアーティストへの愛を根底としています。

30前半にしてone ok rock中毒になったオッサンの葛藤 

ONE OK ROCK 2015 “35xxxv

 

 好きなバンドがone ok rockと素直に言えないオッサン

 筆者のようなおっさんが、今更one ok rockを話題に上げること自体恥ずかしい気もするが、30前半にしてone ok rock中毒に襲われた。自宅にいる時のBGMは当然one ok rockなのであるが移動中や仕事中、入浴中などにも飽きることなく聞き続けている。ここ数年にいたっては、one ok rockを聞いていないと落ち着かくなくなってきた。まさに中毒状態なのだ。

 

しかし、そういった状況は筆者には望ましくなかった。

 

「昔はバンドとかやっていて音楽とか今でも好きだよ」と自負している筆者にとっては、「好きなバンドってなんですか?」と聞かれたときに、自信をもって「one ok rockだよ!」と素直に言えない葛藤があったのだ。

時代はバンドブーム!!

思い返せば、筆者が高校生の頃はとにかくバンドブームだった。世間的にも“第2次バンドブームと言われていた時代であり、軽音部の活動が盛んな学校では、各学年で30人前後の部員を抱えている学校もあった。3学年合わせる80人から90人の部員を抱えているマンモス部活である。簡単に言えば中学時代は坊主頭でバットを振り回してた少年も、高校に入れば金髪でギターをかき鳴らす時代だったのだ。

中学でLUNA SEAと出会い軽音部へ

筆者は中学時代にLUNA SEAに出会い衝撃を受ける。その後、すぐにギターを購入し、とにかく一生懸命練習をした。ギターの神様はSUGIZOINORANであり、彼らのようになろうと、雨の日も、雪の日も飽きることなく練習した。一向に技術は上達しなかったが、ギターを弾くのはとても好きだったのである。

そういった流れもあり、筆者は高校に入学するとすぐに軽音部に入部した。当校の軽音部ではなぜか、新入部員はすぐに練習に参加させてもらえなかった。新入部員の主な活動は下品な落書きがされたボロボロのパイプ椅子に座り、先輩たちのコピーした曲をひたすら聞き続けることだった。

なんと、筆者の軽音部生活はオーディエンスとしてのあり方を、まず学ぶところから始まったのである。時にはアンコールを遠回しに要求される日もあったが、今思えばモッシュやダイブの練習などがなかったのは幸運だった。

時代は移り変わっていた

筆者の中学時代はとにかく、V系のインディーバンドがメジャーデビューしまくる時代だった。今のようにインターネットもあまり普及しておらず、テレビのヒットチャートやGIGSやバンドやろうぜ!!などの書籍が情報源だった。当然、軽音部の入部したての同級生達もラルクやルナシー、グレイやXに夢中で、コピーしている曲もそれらのバンドが挙げられた。しかし、筆者たちが毎日先輩から聞かされる曲は、ルナシーやラルクではなく、新入部員の皆は聞いたことのない、ハイスタやブラフマンばかりだったのだ。時代はパンクロックに移り変わっていたのである。

 

尊敬という快感が素直さを失わせた 

筆者の中学時代に同じクラスだった友人のA君には、音楽に詳しい歳の離れた兄がいた。兄の影響を受けたA君も当然が音楽が好きで、お勧めのバンドのCDを筆者たちに惜し気もなく沢山貸してくれた。「入門用だから」と、貸してくれたCDはハイスタやブラフマン、ケムリやスネイルランプなどのインディーズバンドだった。ルナシー大好きな当時の筆者には、英語詩で歌う彼らの楽曲をすぐに理解するのは難しかったが、音として聞いている分には問題なかった。そういった知識が少なからずあったため、軽音部入部当時も、先輩たちが演奏していた曲は何となく知っている曲ばかりだったのだ。

そんなある日。いつも通り観客の練習を終え、帰宅のため電車を待っている筆者に、同じ新入部員のB君がこう言った「筆者君、先輩たちが演奏してるバンド知ってる?」A君の影響もあり、パンクロックのバンドを知っていた筆者はB君にこう答えた「ああハイスタでしょ、俺はSUMMER OF LOVEが一番すきかな」B君はグレイのJIROを模した髪形で「筆者君は音楽に詳しんだね!!」とキラキラとした尊敬の目を向けたのである。今思えば、素直に好きなバンドがone ok rockだと言えない原因はここから始まったのであろう。

 

30前半にしてone ok rock中毒になったオッサンの葛藤②へ続く

 

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