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独身貴族「カルさん」が音楽やアーティストについて独断と偏見で書きなぐっているブログ「カルチャータイム」です。否定も肯定も全てはアーティストへの愛を根底としています。

30前半にしてone ok rock中毒になったオッサンの葛藤 ②

メイキング・ザ・ロード

生ける伝説 Hi-STANDARD

当時バンドをやっていた人間で“Hi-STANDARD”を知らない者はいないだろう。

そんなハイスタが発表した当時の最新作“MAKING THE ROAD”は凄まじい人気でミリオンヒットとなった。全国の軽音部で伝統芸能のようにコピーされ、コピーバンドのライブに行けば1日でSTAY GOLDを数回聞くのは当然の時代だったのである。

 

高校一年にして歪んだ感情が芽生え始めた

高校に入学して数カ月たったある日、地元の祭りで筆者は中学の同級生とバッタリ出くわした。彼とは違うクラスであったが、面識もあったので軽く近況報告などしてみた。

 

中学時代は鈴木亜美の缶バッチを登校用のバックに付けていた彼も、高校で軽音部入りバンドを組んだらしく、筆者に対しハイスタの良さを教えようと非常にありがたい説法を長々説きだした。

 

壊れたCDプレイヤーのように「メイキングザロードがメキングザロードが」と永遠と話しかけてくる彼に対して、「入部したのは本当に軽音部なのか?」「新手の信仰的な会ではないのか?」「その前に中学時代は鈴木亜美と結婚したいと言っていたはずだろ!」「ふざけんなこの元卓球少年!」と筆者が脳内にエスケープする中で、目の前の泥人形に対して一つの疑問がよぎったのである。

 

「こいつ“MAKING THE ROAD”しか知らないんじゃないか?」

 

よし!同級生だった泥人形に好きなアルバムを聞いてみよう!そう思った筆者はすぐに質問した。

 

「泥人形君はハイスタのアルバムでどれが好き?」

 

泥人形は予想通り「メイキングザロード!メイキングザロード!」と答えたのである。

 

筆者は哀れな泥人形を土に返そうと滅びの呪文を唱える。

 

「ハイスタ ノ サイシンサクダネ ボクハ ムカシノ ホウガ スキダケド」

 

泥人形は“MAKING THE ROAD”をデビュー作と思っていたらしく、高校の同級生のB君同じように「筆者君は音楽に詳しいね!」と呟き、キラキラした尊敬の眼差しを筆者に向けてきたのである。

 

「音楽に詳しいと尊敬されるのか・・・・」

 

one ok rockのTAKA同様に筆者もサラブレッドだった

軽音部という狭い世界の中で、筆者という人間の思想が歪んだ瞬間だった。驚くことに15歳という若さで、音楽をこじらせた人間がよく使用する「ああ、1STアルバムが一番好きかな?」を使いこなしてしまったのである。将来有望なサラブレッドとして筆者は歩みだす。

 

 30前半にしてone ok rock中毒になったオッサンの葛藤③に続く

 

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メイキング・ザ・ロード

メイキング・ザ・ロード

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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