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独身貴族「カルさん」が音楽やアーティストについて独断と偏見で書きなぐっているブログ「カルチャータイム」です。否定も肯定も全てはアーティストへの愛を根底としています。

本当の小沢健二が理解できるまで20年かかった話

かれこれブログを開設して約4ヶ月が経ち、以前に増して人様のブログを拝見する機会が増えてきた。

 

特に音楽ブログを見ていると「この人は同年代くらいだなー」とか「こんなジャンルが好きなんだな、この人は」などの興味や親近感が湧いてくる。

 

そういった影響もあり、今一度、自分も音楽遍歴を思い出し記事を作成しようと思う。

 

本日は、筆者が初めて自分の意志でCDを購入した「小沢健二」を紹介しよう。ちなみに記念すべき初購入は2016年もCMで話題の「ラブリー」。オススメの曲は「流れ星ビバップ」である。

 

90年台のJPOPシーンで「渋谷系王子」と言われた小沢健二

犬は吠えるがキャラバンは進む

小沢健二のプロフィールと歴史

小沢健二(おざわ けんじ) 

 

1968年4月14日生まれ

 

1989年に「フリッパーズ・ギター」としてプロデビューする。(大学時代は「ロリポップ・ソニック」として活動し、デビュー時に改名)

 

その後、3枚のアルバム発表するも1991年に解散。1STアルバムは小沢が作詞を担当し、全曲英詞で構成されている。

 

当時の筆者は小学校にも入学していない年齢なので、フリッパーズ・ギターの小沢健二については知る由もなく、当然ながら現在のようなインターネットも普及していない。多分。

 

フリッパーズ・ギターについては20半ばになって初めて聞いたのだが、現代風に録音し直せば今でも通用しそうなサウンドである。ややアレンジされているが参考にチャラン・ポ・ランタンのカバーした「恋とマシンガン」の動画を貼っておく。

 

彼女たちについては色々と突っ込みたいところであるが、本日はオザケンの日なのでやめておこう。

www.youtube.com

フリッパーズを解散後、小沢はシンガー・ソングライターとして1993年に「天気読み」でソロデビューをはたす。2ヶ月後には1STアルバム「犬は吠えるがキャラバンは進む」をリリース。(同作品は1997年に「dogs」と名前を変更し再販された)

 

その後もコンスタントに作品のリリースが続き、筆者が初めて自分の意志で購入することとなる5tnシングル「ラブリー」が発表される。

 

こうして筆者の音楽人生が始まったのだ・・・大した人生ではないけど・・・

JPOP黄金期となる90年 

それにしても当時の作品のリリース速度は早く、現在とは比べ物にならない。CDが売れてた時代なので、ライブより楽曲作成が優先されていたのだろうか?

 

ラブリー (1994年11月24日)

カローラIIにのって※ (1995年1月1日)

強い気持ち・強い愛/それはちょっと (1995年2月28日)

ドアをノックするのは誰だ? (1995年3月29日)

戦場のボーイズ・ライフ※ (1995年5月17日)

さよならなんて云えないよ (1995年11月8日)

痛快ウキウキ通り (1995年12月20日)

ぼくらが旅に出る理由 (Single Edit)※ (1996年5月16日)

大人になれば (1996年9月30日)

夢が夢なら (1996年11月29日)

Buddy/恋しくて※ (1997年7月16日)

指さえも/ダイスを転がせ※ (1997年9月18日)

ある光※ (SCD:1997年12月10日、12inch:1998年1月1日)

春にして君を想う* (1998年1月28日)

流動体について c/w 神秘的(2017年2月22日)

引用URL小沢健二 - Wikipedia

 

95年はJPOP全盛期であり、今では考えられないセールスが次々と樹立された年である。ミスチル、小室一家、大黒摩季、スピッツ、ドリカムなどモンスター揃いの時代だ。

 

 

 刹那

 

96年以降は作品のリリースもペースダウンし、98年に発表された「春にして君を想う」にて音楽活動を休止する。

 

その後の活動は、02年にアルバム「Eclectic」、03年に未収録曲を集めたアルバム「刹那」、06年アルバム「毎日の環境学: Ecology Of Everyday Life」リリースし、4年後となる2010年に「ショッカショ節」を配信限定で発表し、再度活動は休止してしまう。

 

アルバム「刹那」に関しては、期間が空いた割に過去のシングルやカップリング曲しか収録されておらず、ファンからは不満の声が多い作品となった。

 

上記以降、音楽活動はめっきり減ってしまい、親交の深い「スチャダラパー」や「東京スカパラダイスオーケストラ」の記念ライブなどにゲストで出演するくらいとなっている。

 

現在では音楽だけではなく、朗読などの様々なアプローチでアーティスト「小沢健二」を表現し続けているのだ。

 

 

 

 

 小沢健二と「渋谷系」

デトロイト・メタル・シティvsシブヤ・シティ?渋谷系コンピレーション

皆さんは小沢健二がメディアなどで「渋谷系の王子」と呼ばれていたことをご存知だろうか?筆者は全く知らなかった。むしろ「渋谷系」なる音楽ジャンルがあったことを知ったのも20代後半になってからだ。オザケンブーム当時は小学生だったので仕方がないとは思うが・・・

 

筆者が初めて「渋谷系」という音楽ジャンルを知ったのは、漫画「デトロイド・メタル・シティ」である。主人公の少年が憧れる音楽スタイルが渋谷系という洒落たジャンルという設定となっていたのだ。

 

当時の筆者にとって「渋谷系」というジャンルは全く縁がなく、NYハード・コアやジャーマン・メタルのほうが身近な存在だっため、今でも「渋谷系」と聞くと、関連ワードに「オヤジ狩り」が連想されてしまう。全くもって、お洒落とは程遠い、血生臭いバイオレンスな言葉である。

 

取りあえず「渋谷系」につてい調べて見たので簡単に説明を記載しておこう。

 

HOW TO 渋谷系

当時の渋谷には、海外のマイナー音楽を扱う輸入レコード店や外資系のCDショップが

いち早く出店しており、オルタナティブでオシャレな音楽の発信地として注目されていた。

 

そういった渋谷発の海外ミュージックに強く影響を受けた国内のアーティストたちを、音楽ライターが一括りで「渋谷系アーティスト」と呼ぶようになり、「渋谷系」という言葉が一般に浸透していった。

 

代表アーティストは「フリッパーズ・ギター」 、「ピチカート・ファイヴ」、「オリジナル・ラブ」、「スチャダラパー」、「東京スカパラダイスオーケストラ」などのアーティストがあげられる。

 

一般的には海外のギター・ポップ、ジャズ、ソウル、R&Bなどを源流としており、アーティストから見てもわかるとおり、ジャンルとしての統一感は感じられない。

 

 さらに、渋谷系アーティストに影響を受けた若手ミュージシャンなどは、現在では「ネオ渋谷系」とも言われている。相変わらず音楽ジャンルは多岐にわたるため、音楽としてジャンルではなくアーティストの出身母体的なイメージが強い。特に「ネオ渋谷系」のアーティストはライターによって微妙に変わっているため判断が難しい。

 

 

パクリではなく「リスペクト」 渋谷系の楽しみ方

春にして君を想う

 国内では斬新と言われていた当時の渋谷系音楽。そんなジャンルの「王子」と称される小沢健二だが、ネット上では「パクリアーティスト」などと呼ばれる場面も多々見受けられる。

 

彼の代表曲「ラブリー」を例にあげると、“BETTY WRIGHT”の 「CLEAN UP WOMAN」が類似しているとよく言われており、筆者としても原曲を聞いいてみて「これはパクリだろ」と思ってしまった。しかし「渋谷系」というジャンルは、過去音楽をリスペクトしサンプリングすることが公になっており、それらは手法の1つとして認知され許容されているのだ。

 

そういった「パクリ」に近い状況であるにも関わらず「渋谷系」というジャンルが確立されたのは、単なる「パクリ」では終わらないオリジナリティが配合されたセンス溢れる楽曲が高く評価されているからである。

 

確かに彼らがサンプリングし、楽曲を発表しなければ埋もれてしまった名作も多く、そんな「元ネタ」探しも楽しめるジャンルが「渋谷系」なのである。

多くのアーティストにカバーされる「オザケン」の楽曲 

 

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スズキの軽自動車「ラパン」のCMで使用されている「ラブリー」

 

 ドライブの楽しさと、車体の可愛らしさが楽曲と見事にマッチしたCM。

 

カバーしているのはシンガー・ソングライターのMichelle143(ミッシェルイチヨンサン)

 

女の子らしいカワイイ歌声は、まさにラブリー。

 

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 TOKYO No.1 SOUL SET と HALCALI がカバーする「 今夜はブギー・バック」

 

原曲はHIPHOPの先駆者「スチャダラパー」と小沢健二がコラボし、50万枚のセールスを達成。ラップ・ミュージックを一般に浸透させた名曲である。

 

カバーバージョンでは、スピード感とデジタルサウンドで現代風のアレンジがされている。HALCALI の歌いまわしは淡々とした機械的表現がされているが、とってもカワイイ。

 

小沢健二の楽曲は、その他にも安藤裕子、でんぱ組.inc、Goose house、倖田來未、宇多田ヒカル、Mr.Childrenなど多くのアーティストにカバーされている。あれ?なんでもカバーする信念なきアーティストが混じってしまっていた・・・・・

 

私と小沢健二

Buddy

 

小学生の僕と小沢健二

 

先に記載したとおり、筆者が初めて自分の意志で購入したシングルは小沢健二の「ラブリー」である。そして、やや遅れて初めて購入したアルバムは「犬は吠えるがキャラバンは進む」である。当時の感想を簡単に言えば、シングルは良かったが、アルバムは微妙だった。それには2つの理由がある。

 

当時、小学生だった筆者にとってアルバムは非常に高価なものだったためなかなか手が出せず、購入したのは小学校5年生位の時だったと思う。当時はスーパーファミコンのソフトが1本9800円とかだった。筆者は音楽よりゲームを優先していたため、アルバム1枚3000円という金額はとても悩ましいものだったのだ。

 

さらに、人生初購入となったアルバム「犬は吠えるがキャラバンは進む」は小学生の筆者にとっては、「ラブリー」で知った小沢健二のPOPさはなく、しっとりとした大人な雰囲気の作品が多かったため2−3回程しか再生されなかった。

 

そういった事情もあり当時の筆者にとっては、初めて購入したアルバムは失敗となった。成長と共にロックサウンド(LUNA SEA)に目覚めた筆者は、オザケンの存在すら忘れてしまったのである。

30歳の私と小沢健二

 自身の音楽遍歴の始まりはと考えた時、初めて購入した小沢健二の名前が浮かんだ筆者。小学生ぶりに「犬は吠えるがキャラバンは進む」を聴いてみると、幼き筆者では感じられなかった多くのことをが感じられるようになった。

 

遊び心のある歯切れのいい演奏もそうだが、改めて小沢健二の書き表す深みのある歌詞は、自らが歳を重ね様々な経験をしたからこそ理解できるようになったのであろう。

 

こんな風に価値観が変われるのなら、歳を重ねるのも悪いもんではないなと本日だけは思う。

 

 

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LIFE

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小沢健二作品集 「我ら、時」 (<CD>)

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