筆者も気がつけば30代半ばとなり、世間的に見ても「おっさん」とジャンル分けされるようになった。そんな、おっさんにも当然、青春時代が存在しており情熱を傾けていたモノがある。そう!それが「ラウド・ロック」だ!しかしながら、歳を重ねるごとに「激しい音楽はチョット」「もう、そうんな若くないしね」なんて保守的なことを言い出す人もチラホラ・・・。本日はそんな人達にこそ聴いて欲しい、おすすめの国内「ラウド・ロックアーティスト」を紹介しよう。
増加する、30代の「ラウド・ロック」ファン。その理由は?
本来であれば、ロックミュージックのメインストリームになることのないジャンル「ラウド・ロック」だが、ここ数年で多くの若者達から支持を集め、国内のロックジャンルとして一般化しつつある。
そんな「若者文化」的な印象の強い現在のラウドシーンなのだが、年々、筆者のような「おっさん」ファンも増加しているのだ。
その理由は、現在の国内シーンを牽引しているバンドの多くが、 2000年前後に活躍した「海外アーティスト」をルーツにしているからではないだろうか?
彼らの発信する「サウンド」は当時の「ラウド・ロック」を根底に置きつつも、独自のエッセンスを加えた「進化系」である。筆者達の世代はそういった「重音」に対し耳馴染みがあり受け入れやすい。
そんな「懐古心」を持った世代だからこそ、彼らの繰り出す進化したラウド・ロックに魅了されてしまうのだろう。
そんな方々にオススメしたいに「ラウド・ロックバンド」6選
coldrain
2007年に名古屋で結成されたラウド・ロックバンド「coldrain(コールドレイン)」。現在は海外レーベルと契約をし世界を舞台に活躍をしている。
アグレッシブかつエモーショナルな楽曲は、初めて聴いて人が「え、洋楽?」と思ってしまうような高水準なものである。ミュージックビデオからもわかるように、バンドの世界観は「近未来」。1曲1曲のクオリティがとにかく高く、シリアスな楽曲を好む人にはオススメである。
演奏は攻め攻めのラウンドロックだが、ヴォーカル・MASATOの表現力豊かなボーカルラインは、とてもメロディック。当時「リンキン・パーク」や「スパインシャンク」を聴いていた人なら簡単に受け入れられるサウンドだ。
coldrainに関する記事はこちら↓
SiM
2004年に神奈川県の湘南で結成されたレゲエ・パンクバンド「SiM」。
軽快なレゲエサウンドに、重厚なラウドサウンドを融合させた独自の楽曲が特徴。本来でアレば相反している2つのジャンルを、絶妙なバランスで共存させて魅力を最大まで引きだしている「SiM」のセンスには脱帽・・・
ボーカルを務めるMAHの風貌からもわかる通り、バンドの世界観は「怪しくもダーク」。しかし、ライブで魅せる姿はとにかく熱い、「クールなラウドバンド?知らないよ?」ってくらい熱い発言は、苦労した下積み時代があったからこそだと思われる。今ではシーンを牽引するバンドとなり、自らがプロデュースするフェス「DEAD POP FESTiVAL」を開催し大成功させている。
レゲエパート、エモーショナルなサビ、ブレイクダウンって流れで進む楽曲は、様々なジャンルの美味しいところを集めた感じなのだが、嫌味は全く無い。むしろ絶妙。流石と言いたい。それらは、彼らが様々な音楽をルーツに持ったバンドだからだろう。
パンク界の雄「ランシド」や、その前身であるスカ・パンクバンドのパイオニア「オペレーション・アイビー」、耽美の極みとまで評される楽曲で有名な「デフトーンズ」、グランジ界のカリスマ「ニルバーナ」などから影響を受けたとインタビューで語られている。そういった、様々なシャンルをルーツを持つ彼らだからこそ、現在なような多彩なアプローチを可能にしている。
最後に紹介するのは代表曲となった 「KiLLiNG ME」。レゲエ感は薄いが、メタコアとしてのポイントを見事に掴んだ名曲。ここからSiMにハマったって人も多いのでは?是非ともお勧めしたいバンドの1つである。
SiMに関する記事はコチラ↓
CROSSFAITH
2006年に大阪で結成されたメタルコアバンド「Crossfaith(クロスフェイス)」。
「関西の方ですから、さぞ面白いんですよね」なんて偏見を打ち砕く破壊的なサウンド
は世界中から高く評価され、海外の名門フェス「ダウンロードフェス」などにも出演する偉業を成し遂げている。
ミドルテンポで展開される楽曲は、ラウド・ロックの名に恥じない「絶対的な重量感」を再現している。さらに、サンプラーなどのエレクトリックなサウンドが融合し、独自の「溜め」や「ブレイク」を生み出している。
そして、彼らの音楽を語るうえで絶対に外せないのが「ザ・プロディジー」である。エレクトロ・サウンドとロックの先駆者である彼らをCrossfaithはリスペクトしており、楽曲「オーメン」をカバーしている。
ルーツ的なアーティストは「リンキン・パーク」「スリップノット」「リンプビズキッド」などのニューメタルバンドがあげられ、そういったバンドが好きな人には絶対おすすめしたいバンドの1つだ。
Crossfaithの関連記事はコチラ↓
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ONE OK ROCK
2005年に東京で結成されたオルタナティブ・ロックバンド「one ok rock(ワンオクロック)。
今更紹介する必要のない圧倒的な認知度を誇る同バンドは、2016年に海外レーベル「フュエルド・バイ・ラーメン」に移籍したことが話題となっている。
「スクリーモ」というロックのサブジャンルを、国内でメインストリームに押し上げたバンド。活動初期より「世界」を視野に入れた高水準な楽曲と、アイドルばりに人気のあるルックスが魅力とされている。本日紹介するアーティスト達との繋がりも強く、国内ラウド・シーンに新たな時代を作ったバンドの1つである。彼らの存在なくしては現在の国内ラウド・ロックは今にだにマイナージャンルだったと言っても過言ではない。
完成度の高い楽曲は「高水準の洋楽」を彷彿させ、世代を問わず支持する層が多いのが特徴。他バンドと比較すると楽曲はシンプルなモノが多いが、カリスマ・ボーカルのTAKAの絶対的な歌唱力を全面に押し出すには丁度いい塩梅である。
「グッド・シャーロット」や「サム41」などのメロディック・ハードコアや「リンキン・パーク」などニューメタルの影響を強く受けている。現在では「パラモア」などのエモやパーワポップに近い作風となっており、常に進化し続ける姿勢が感じられる。全ての楽曲に共通して言えることは「極上のエモーション」なサウンドだろう。
「入門バンド」と言ってしまうのは勿体無い最高のバンドである。とにかくオススメ。
ワンオクの記事はコチラ↓
Fear, and Loathing in Las Vegas
2008年に兵庫県神戸市で結成されたポスト・ハードコアバンド「Fear, and Loathing in Las Vegas(フィアー・アンド・ロージング・イン・ラスベガス)」。バンド名の由来は同名の映画から。
古くより貿易都市としての歴史のある街に誕生した同バンドは、異文化交流に寛容な国際都市を感じさせるミクスチャーサウンドを特徴としている。
エレクトリックなダンス・ミュージックや叙情を表現したスクリーモ、それでいて演奏はガチガチにメタリックだったりと、エンターティメント感は「ラスベガス」の名に恥じないごった煮状態である。まさに音楽の新時代。
楽曲面では、テンション上げ上げなハッピーチューンの多い彼らだが、曲の構成は展開の早い「プログレッシブ」的な印象が強く、裏では緻密な計算なんかをしているイメージが強い。決して勢いだけの「おバカ」バンドではないのだ。
当然、影響を受けたジャンルやアーティストも楽曲通りごちゃ混ぜで、「アニメソング」「メタル」「ファンク」「ジャズ」「スクリーモ」「パンク」・・・などなど様々。インタビューなどでは「ELLEGARDEN」「STORYOFTHEYEAR」「THE USED」「Perfume」「JAMIES ELSEWHERE」「銀杏ボーイズ」など雑食感満載となっている。
ラスベガスのようなジャンルは、「ピコリーモ」と呼ばれることもある.。語源は電子音の「ピコピコ」と「スクリーモ」である。
そんな、ラウド・ロックの新時代を感じさせてくるFear, and Loathing in Las Vegasは是非ともオススメしたいバンドである。
HER NAME IN BLOOD
2007年に東京で結成されたメタルコアバンド「HER NAME IN BLOOD(ハー・ネーム・イン・ブラッド)」は、「髭」「ロン毛」「筋肉」とメタルの様式美を見事に体現したバンドである。
本日紹介したバンドの中では、coldrainと共に「正統派」として同ジャンルのお手本的な存在となっている。楽曲はね。ミュージック・ビデオでは結構シュールな展開が多く、絶妙な親近感をかもし出している。メタルは凶暴ってイメージも強いので、そういった部分は一般層にも受け入れやすい。
国内メタルコアもここまで来たか!と感じさせる楽曲が多く、海外で言えば「キルスウィッチ・エンゲイジ」などが近いのではないだろうか?
影響を受けたアーティストは「COMEBACK KID」「STONE SOUR」などが上げられている。
哀愁ある壮大なサウンドと、歯切れのいいギターリフを好む方には絶対にオススメしたい正統派メタルコアバンドである。
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まとめ
どれもコレも入門バンドと言うには勿体無い最高のアーティスト達を紹介させていただいた。
当時を思い出しハマる人や、これらのアーティストから入門しラウド・ロックを探求していく人が増えてくれればと思っている。
これだけのバンドが誕生している現状は、ラウド・ロックファンとしては非常に嬉しい。
日本の未来は明るいぞ!!