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独身貴族「カルさん」が音楽やアーティストについて独断と偏見で書きなぐっているブログ「カルチャータイム」です。否定も肯定も全てはアーティストへの愛を根底としています。

「シティ・ポップ」ってキラキラした言葉に憧れる田舎者。

数年の周期でやってくる「シティ・ポップ」ブーム。シティなんて言ってしまうくらいなので、当然、意味合い的には「洗礼された都会の音」なんて感じらしいのだが、筆者の様な地方在住者にとっては少しばかり引っ掛かりのあるジャンルとなっている。

 

本日はそんなオシャレ感満載のジャンル「シティ・ポップ」について、にわか知識の筆者が適当に考えてみた。

 

目次

オイラは田舎者!!「シティ・ポップ」とはなんぞや??

今夜だけ間違いじゃないことにしてあげる

「都会的」なイメージがどうしても先行してしまう「シティ・ポップ」という言葉。ジャンルの明確な定義について調べてみたのだが、時代時代でその基準が変わるようで、ハッキリとしない感じのようだ。それゆえ、分類されるアーティストの幅が広く、音楽的なジャンルとして簡単に言い表すことが出来ない印象を受ける。

 

ここ最近の流れとしてはニューミュージック系のアーティストの楽曲を、大きく一括りにまとめ「シティ・ポップ」と呼ばれているようだが、そこには「都会風の洗練された音」という非常に曖昧な定義が存在している。そして、それらに属するアーティストは東京近郊で活動していることが多く、地方に住むクリエイターにとっては、参入障壁の高いジャンルとなっているのだ。

 

しかしながら「都会風のサウンド」とはなんだ?

 

歌舞伎町なんてこれからのシーズンは、新入生歓迎会に向かう学生ばかりだぞ?聞こえてくる音なんて、カラオケで歌われる流行のJPOPとゲロを吐く音ばかりだし、そんな学生の大半は地方出身者なんだぞ。

 

なに?都会の場所がピンポイントすぎる?

 

それなら原宿を見てみろ。聞こえてくる音なんて、観光客やHIPHOPショップの呼込みをしている黒人の声ばかりじゃねーか。「ヘイ!ブラザー!」って言いながら腕掴んできて怖いんだよ。本当に原宿の田舎者殺し感は半端ない。

 

以上を踏まえると、都会の音の大半は田舎者が作ってんだよね。だから筆者たちのような田舎者や、アフリカから来ているブラザー達にも「シティ・ポップ」の利権をわけてくれよ!!と、不毛な叫びを続けてもな仕方がないので、噂に名高い「都会風」ってのを実際に確認してみよう。

 

 

おしゃれ感満載な「シティ・ポップ」と言われるアーティスト達

Awesome City Club

 とりあえず、ここ数年で「シティ・ポップ」と呼ばれることの多いアーティストを紹介しよう。選定に関しては筆者の趣味なので悪しからず。 

 

まず最初に紹介するのは、とにかくPORIN(女性ボーカル)がカワイイバンド「Awesome City Club (オーサムシティークラブ)」である。 

 

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こちらで紹介するMVは、ファストファッションブランドで有名な「GAP」とのコラボ作品。撮影はフラッグシップ店である銀座店が利用されており、とってもオシャンティーなものになっている。

 

筆者のようなレベゼン田舎の人間は「銀座」というキーワードを聞いた時点で若干身構えてしまうのだが、さらに、あの有名なファッションブランド「GAP」とのコラボ・・・。あまりのオシャレキーワードの連続に、MV鑑賞中も気がつけば正座になってしまった。

 

ちょっとばかり思い出話になってしまうのだが、筆者の若い頃は体操着などをGAPの袋に入れることがオシャレとされており、都会の人々にとってはただの「袋」でしかないGAPの袋が田舎ではオシャレの象徴とされていたのだ。もう尊敬の的である。袋1枚で給食の人気献立である「揚げパン」とトレードされるくらいだ。

 

それでは視覚的な都会感は十分に感じられたので、サウンド面について触れていこう。

 

楽曲に関しては、シンプルなファンクサウンドにシンセサイザーのデジタル感をアクセントとした感じである。シティ・ポップの定番であるハイトーンボイスで優しく歌う男性ボーカルと、とにかくカワイイPORINの歌声が絶妙なハーモニーを奏でている。

 

それらは、地元のスナックでチーママと歌う「デュエット」とは一味も二味も違うキラキラ感があり、都会を連想させる華やかさを持っている。そういった部分も現在の「シティ・ポップ」アーティストと言われる理由なのだろうか?

 

 

Awesome City Tracks 4

Awesome City Tracks 4

 

 

 Suchmos

先程は都会の持つ「華やかさ」を前面に押し出したアーティストを紹介させてもらったが、コチラで紹介する「Suchmos(サチモス)」は都会特有の「先端性」や「焦燥感」をジャジーなサウンドで表現している。

 

紹介する楽曲は、車のCMで起用されている 『STAY TUNE』

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 先端技術の結晶と言われる「車」のCMに起用されているだけあり、楽曲の雰囲気は近未来風。

 

それでいて、未来に対する希望に胸を踊らせるような可愛らしさを感じさせない彼らスタイルは「さとり世代」特有のスマートさなのだろうか?とりあえずは、筆者の持つアシッド・ジャズに対するクールなイメージとピッタリである。

 

どうせだったら「Earth, Wind & Fire」くらい開き直った未来感を出してくれた方が、若いんだから可愛らしいのにね。

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とっても洗練されたサウンドの彼らなんだけど、実は東京のバンドではなく神奈川県の茅ヶ崎で結成されたバンドとのこと。

 

神奈川と言えば横浜近郊は落ち着いた上品なイメージがするのだが、茅ヶ崎と聞くとどうしても「スラム」な治安の悪い地域を想像してしまう。

 

まー海沿いの街は何となく音楽も盛んな気もするし、そんな独自の環境だからこそSuchmosのようなハイブリッドなバンドが生まれたのだろう。

 

 

 

THE KIDS(通常盤)

THE KIDS(通常盤)

 

 

水曜のカンパネラ 

コチラのアーティストについては、筆者の独断と偏見になってしまうけど、都会ってやっぱり人が多いだけあって、特殊なものをある程度受け入れる層が多数存在している印象が強い。それゆえ、都会から人気に火がつき全国にムーブメントを起こしてしまう事もあるのではないだろうか?

 

そんな存在が「水曜のカンパネラ 」なのだろう。田舎じゃ絶対に受け入れきれない。

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紹介する楽曲は「シャクシャイン」。シャクシャインとは色々と端折った説明をすると、アイヌの指導者の名前である。わからない人は歴史の教科書を押し入れから探しみてください。

 

楽曲は「和風」なビートにひたすら北海道の地名や観光地、名産物などが羅列された歌詞となっている。

 

ロック好きの筆者としては、彼女たちの楽曲に対してあんまり食指はそそられないんだけど、その作品は偉人や幻獣や童話などをモチーフとした文化的な題材も多く少し気になる存在ではある。作品の題材は文化的ではあるが、現在の主流ではない文化ってところは「サブカル」って括りになるのかな?謎だ。

 

とにかく、田舎では彼女を評価し支持できる層が少ないため、やっぱり都会発信の音楽って印象が強いかな。本日紹介するアーティストの中で、現在の「シティ・ポップ」定義に一番近いのは彼女なのかもしれない・・・。仮に田舎で活動してたら「変わり者」って言葉だけで終わっちゃうしね。

 

だけど、この人達に興味を持つ層に対しては、どうしても「聴いている自分が好き」みたいな、よくわからないけど好きって層が多そうなイメージを受ける。異質だから理解しきれないけど何となく聴いているだけで「他と違う感」を出せるし、とりあえず評価しちゃおう的な感じでしょうか?

 

 

ジパング

ジパング

 

 

結局シティ・ポップって何だったんだろうか?

何だかんだ色々と考えてはみたが、現在の「シティ・ポップ」ってジャンルの定義は今もよくわからない。

 

とりあえずは、都会を連想させる華やかなものだったり、洗礼されたサウンドだったり、都会だからこそ評価される音楽だったりと、田舎者を釣り上げるための、キラキラに装飾した餌のようなイヤラシサを感じてしまうのは筆者だけだろうか?

 

 

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