ガチの筋トレマッチョでもなく、ホスト的なイケメンでもなく、ゴリゴリの不良でもない。
それでも、SHANKみたいな男に憧れる。なんなら、SHANKになりたい。
女には自然体でモテて、男からは「アイツ、なんかカッコいいよな」って言われる。
体育会系にも、バンドオタクにも嫌われない、あの絶妙なポジション。
短パンとTシャツとスケボーで全部完結するような、ラフなのにキマってる感じ。
こっちは毎朝、鏡の前で髪型と格闘してるというのに。そんな争いも、あと3年位で終わりそうだけど⋯。
でもSHANKの3人は、ちょっと寝癖がついててもそのままステージに立って、
気づけばフェスの空気を全部持っていってしまう。なんなんすか、あの人たち。
長崎の港町から、全国のフェスを揺らすスリーピース。「憧れる」って言葉がちょっと気恥ずかしい気もするけど、やっぱりカッコいい。
SHANK先輩流石っす!!
という訳で本日は男が憧れるバンド、SHANK(シャンク)について書かせていただこう。
SHANKってなんとも言えない風格があるよね?
SHANKって、キャリア的には中堅のはずなんだけど、ライブでの空気感はもう完全に“老舗”だ。
ステージに出てきた瞬間、自然と空気がピリッとする。
MCで引っ張るわけでもなく、派手な演出をするわけでもない。
ただ音を鳴らすだけで、会場の空気がSHANKのものになる。あれはもう、技術とかじゃなくて“風格”ですよね。
そして、特に感じるのが同業者からの信頼の厚さだ。誰も言葉にはしないけど、「SHANKがいるなら安心」っていう空気がマジで好き。
フェスでもイベントでも、ラインナップでSHANKが居ると、なぜか安心してしまう自分がいるのが不思議。「あ、SHANK出るんだね」ってヘッドライナーよりも先に口に出しちゃう。
それを本人たちは「俺たち、いい仕事してます」って顔でやるわけでもなく、普段通りにステージに出て、普段通りに鳴らして、普段通りに去っていく。
それでいて、「今日いちばん良かったの、SHANKだったかもな…」って思わされる。
派手じゃないのに、印象が深い。これ、バンドとしてめちゃくちゃ難しいことだと思う。
悪魔みたいなメイクやド派手な衣装や、火柱ドーンな演出もないけど、なぜかキマって見える。誰もが真似できそうで、誰にも真似できない感じ。まさにシンプルイズベスト。
あと、SHANKって時代とちょっと距離を取ってる感じもいい。SNSでガツガツ絡みにいくわけでもなく、流行りに合わせて曲を出すわけでもない正統派で硬派なバンド。
でも、その“我が道”がむしろ信頼を積み上げてる。
「この人たち、10年後もこのままでいてくれそうだな」って、自然と思えるんですよ。
そして、音源からも“ライブの匂い”がする。スタジオ録音なのに、生の湿度がちゃんと残ってる。整ってるのに生々しい、あの感じ。
筆者はあれを聴くたびに、「職人ってこういうことだよな…」って思わされるっす。
SHANKって、カッコつけてないのに、結果としてカッコいい。
派手に憧れられないけど、確実に惚れられる。そういうバンドだと思う。
もはや職人技のSHANKの名曲
SHANKの曲って、爆走してるようで、ちゃんと緻密なんすよね。速いだけのバンドとはちょっと違う。
「はいドカーン!」って行きそうなとこで、一回“溜め”を入れるあのサビ前の引きとか、聴いてて「うわ、今の間うますぎるっしょ…」って背筋がざわつく。
しかもただのエモじゃない。“カラッとしたエモさ”って言うんすかね。湿っぽくならないのに、ちゃんと胸にくる。このバランス感覚がSHANKっぽさだと思ってて。
あと歌い回し。ぶっちゃけちょっとキザっすよ?でも、そのキザさがなぜか許せちゃうんすよ。むしろ、そこにグッとくるときもある。
SHANKが歌うと「うん、なんか…わかるっす…」ってなるんすよね。
Good Night Darling
まずイントロからしてもう切なさが漏れてる。明るいんだけど、どこか寂しい。
“夜のテンション”が最初から最後までじわじわ攻めてくる感じ。
ライブでは盛り上がる曲として扱われてるけど、本当は拳より先に、胸の奥がギュッとくるやつっす。
声出してても、どこか泣きそうになってる自分がいる。筆者だけかと思ってたけど、周り見ても目がちょっと潤んでるやつ、何人かいたっす。いやガチで。
サビのメロディは完全に泣きメロ。
でもそれを「泣け」って空気じゃなくて、「好きにしていいよ」って置いてくるからズルい。自然と心が寄っていっちゃうんすよね。
明るく見せかけてエモで刺してくる。まさにSHANKっす。
Sandpaper
Cigar Store
筆者、この曲でSHANKにハマったっす。
てか、初めて聴いたときの衝撃、いまだに残ってる。焦燥感と疾走感が一体化してる泣きメロ。大好物です。
スッと始まって、次の瞬間にはもう走ってる。聴き味は炭酸飲料みたいな清涼感。ライブでは完全に爆発物。
曲の短さもあって、バンド側も観客側も最初から全開。
そのまま2分ちょいでバーンッて終わる。余韻とかにひたって色々と考えていると、絶対「まだ聴き足りねー!」ってなる。
たぶんSHANKって、リピートボタン押させるプロだと思うんすよ。
真似するべきはSHANKの無理してないカッコよさ
SHANKって、ほんと自然体でカッコいいっすよね。Tシャツ着てスケボー持ってふらっと現れて、楽器鳴らして、ビール飲んで、それだけ。でも、めちゃくちゃキマってる。
男って、ああいう男に憧れるんすよ。無理してないのに、ちゃんと決めるときは決めてくる。
もしかしたら、SHANKと自分のいちばんの違いって、“カッコよくなろうとしてる時点で、もう負けてる”のかもしれない。
でも、SHANKの曲を聴くと、ほんの少しだけ自分もマシになれそうな気がする。あの自然体のカッコよさに、ちょっとだけ近づけるような。
