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独身貴族「カルさん」が音楽やアーティストについて独断と偏見で書きなぐっているブログ「カルチャータイム」です。否定も肯定も全てはアーティストへの愛を根底としています。

“楽器を持たないパンクバンド”BiSHにパンク要素があるのか考えた話

 

THE GUERRiLLA BiSH(AL+DVD)

この世は何もかもニセモノばかりだ!!

 

一見すると人々の為と思われる慈善活動の大半も、何かしらの利権が絡んでいるし、高校時代の同級生だった女の子から久々に「会いたい!」なんて言われたので、ウキウキしながら食事に行ってみても、後から同席してきた強面の輩に高額の鍋を売りつけられる始末。

 

頭皮の緑化を進めるべく、藁をも掴む気持ちで買った通販のありがたい育毛剤の効果は未だに表れることなく、我が頭上の痩せ細った木々達は日々朽ち果てて続けている。

 

何がホンモノなんだ。

 

もう限界だ。

 

こんなニセモノばかりの世の中には耐えられない。

 

どうせ「楽器を持たないパンクバンド」なんてキャッチフレーズで活動しているアイドルグループのBiSHだって、シドチェーンとか首からブラ下げて、中指立てながら「ふぁっく〜」とか言ってるような「お遊戯パンクアイドル」なんだろ?

 

あーなんとも嘆かわしい。表現力や技術力の低さをパンクという言葉で誤魔化すのはやめてくれ。

 

こっちはナチュラルに逆モヒカンなんだよ!ナチュラル・ボーン・モヒカンスタイルの辛さを、お前ら小娘なんかに理解できるのか!?俺の方がよっぽどパンクじゃねーか!パンク舐めんなよ!!

 

ってな感じに、本日は人気アイドルグループBiSHついて書かせていただこう。

 

目次

 

BiSHのという存在を印象付ける便利な言葉「パンク」

KiLLER BiSH

1970年頃にアメリカやイギリスにて発祥したムーブメントであるパンク。その影響は音楽だけではなく様々な分野に波及しており、もう完全に独立した1つの文化形態と言っても何の問題もないレベルの超有名カルチャーである。

 

しかしながらコチラのパンクという言葉、日本国内では「ボロボロの洋服を着た髪型ツンツンの反抗的な兄ちゃん姉ちゃん」と言った意味合いで認知されている事が多く、ロックのロの字も知らないような実家の母ちゃんですら「そんな頭して、パンクの兄ちゃんと間違えてられて警察に捕まるよ!!」なんて使い方をするのです。

 

最早、「パンク」と「ヤンキー」が混同しているよ、母ちゃんって感じではありますが、世間に迷惑をかける、警察の厄介になるといった最終的なゴールからすると半分くらいは正解かもしれません。

 

確かにWikipediaなどを眺めてみてもパンクという言葉は俗語として「不良、青二才、チンピラ、役立たず」という意味があるらしいとのこと。母さんの知恵袋半端ねーな。

 

本日はパンクという言葉の思想や行動についての詳細は割愛させていただきますが、とにかくパンクという言葉は非常に便利な言葉であります。

 

例えば「最近息子がパンクにハマっちゃて、言うこと聞かなくて困ってるのよ」なんて世間話を聞いた時、大体の皆さんは、パンクという言葉のニュアンスから正確な意味はわからぬとも、若年層の衝動的な反抗心というイメージから「まーまー若いんだから、そうゆう時期もあるわよね」なんて返答ができるはず。

 

ですが「息子がパンクにハマっちゃて部屋から出てこないのよ」なんて悩みを相談されても、なんとなくイメージするパンクという言葉から掛け離れているため、「そりゃパンクじゃなくて引きこもりだよ」なんて事を考えてしまうのではないでろうか。

 

今回の例え話は大分極端ではありますが、両者ともに行動こそ違えど、自らのパンクを表現しているだけなのですが、後者はどうもしっくりきません。

 

それ程までにパンクという言葉に対して「反社会的」「荒くれ者」といった一般イメージが定着してしまっているのです。。。

 

しかし、そんな強いイメージがあるからこそ、パンクというキャッチをつければ、一瞬でイメージが連想できるという表現的なメリットとございます。

 

まさに「楽器を持たないパンクバンド」というキャッチフレーズは、一目で荒くれたアイドルを表現できる的確なフレーズであり、さらには「バンド?」「楽器持ってないのに?」なんてツッコミどころまで盛り込まれているのです。

 

ちなみに、こちらのキャッチはメジャーデビューの際に更新されたものらしく、インディーズ時代は「新生クソアイドル(Brand-new idol SHiT)」として活動していたとのこと。

 

そうこうしているうちにメジャーデビューが決定したのですが、クソアイドルという直球のフレーズでは、メジャーデビューをさせて頂くエーベックス様にあまりに失礼という事で、急遽、「クソアイドル」というキャッチをオブラートで包みまくって該当した言葉が「パンク」だったということなのでしょう。

 

実際の所、BiSHってパンクの要素あるの?

FAKE METAL JACKET

 

我々の暮らす世界には多くのにニセモノが蔓延しております。

 

「人気ブランドのバッグ」

 

「外国産にも関わらず、国産と表示されている食材」

 

「朝の情報番組に出演しているキャスターの毛髪」

 

「在籍は女子大生100%と記載されているはずなのに、実際現れたのは年配のサービス嬢」

 

「パンクなアイドル」と、数えだしたらキリがありません。

 

どうせパンクなアイドルとして最近評判のBISHだって、前述したような「パンク」という楽チンなキャッチを掲げただけのニセパンカーなのかもしれません。

 

それでは、筆者の独断と偏見でBiSHのパンクな要素について考えてみましょう。

 

果たしてBiSHの楽曲からパンクを感じることができるのか? 



「BiSH」「名曲」なんてキーワードで検索すると、大体のサイトでトップにランクインしているのが今曲『オーケストラ』であります。

 

切なくも力強く前向きな歌詞がなんとも素敵な良曲でございますが、パンク要素は全く皆無な超絶歌モノ。No−PUNK!!We are Jpop!!って勢いで、歌詞の内容も毎年3月4月にリーリースされそうな「お別れソング」のようでございます。

 

しかしながらファンの皆様からすると「いや〜この曲はね、荒々しいBISHのイメージを一気に変え、ファン層を広げた名曲なんだよね。ま〜活動もさ、メジャーになったから少しばかりインディーズ時代と比べると丸くなった風なんだけど、所々に歌詞と歌が違って聞こえたりするとかの“BISHらしさ”が残されているんだよね」

 

「ほら、オーケストラの歌詞では“空が”ってところ、よく聞くと“クソが”って聞こえるでしょ?」

 

いやいや、そろそろぶん殴るぞ清掃員。歌詞の空耳ごときでパンクが成立してしまうなら、空耳アワーで取り上げられることの多い「at the drive-in」なんて超絶ガチパンクバンドになってしまいます。

 

「まーまー待ってください。これは本当にメジャー向けの曲で、過去には良い子ちゃん風のタイアップ曲をリーリースした時なんて、無告知で『NON TiE-UP』って激しい曲を同時にリリースしたりしていたんだよ!!歌詞とかなんて放送コードギリギリでTVとかじゃ中々流せないと思うよ」

 

いやマジどうでもいいです。無告知の同時リリースなんて、ただのプロモーションであって音楽性には何も関係ないですよね。

 

ハイスタも過去にやっていたけど、あくまでも「話題性」と「ファンサービス」って部分なだけ。

 

そして歌詞が激しい=パンクという訳でもないし、『NON TiE-UP』の場合は、ただただ卑猥なだけじゃねーか。しかも、なんのひねりもない超ド直球の下ネタ。アメリカの青春映画のイジメっ子でも、こんな古臭い煽り文句言わねーよ!!

 

 「ライブのラストに歌われることの多い『ALL YOU NEED IS LOVE』ではどうだ?この曲にはBiSHのドラマが詰まっていてだなぁ・・・元メンバーのハグ・ミィが・・・以下略」

 

お前らのパンクってドラマの事を言っているのか?なんて憎まれ口をついつい叩いてしまうのだが、今曲に関してはちょっと構成がパンクっぽい。ゴイステとかみたいな「青春パンク」だけどな!!ってな感じで、BiSHの楽曲にはパンクという音楽的な特徴はそこまでないと筆者は考えております。

 

しかしながら彼女たちの存在には少しばかりパンクを感じてしまいます。なぜでしょうか?

パンク界のレジェンドSEX PISTOLSを彷彿とさせる?BiSH

Never Mind The Bollocks, Here's The Sex Pistols

皆さんご存知のパンク・ロック界の超絶レジェンドバンド「SEX PISTOLS」。過激なパフォーマンスに発言、攻撃的なヴィジュアルは、フラストレーションを抱えた多くの若者達の支持を集め、デビューから数年でカリスマ的な存在となりました。

 

ですが伝説のバンドの結成や過激な活動の背景には、マルコム・マクラーレンというマネージャー兼プロデューサーの存在があったのは有名な話です。

 

マルコムは当時20代後半。現代で言えばアラサー。立派な大人です。ファッション業界に属している方ですので、ある程度ぶっ飛んでいるとは思いますが、自らが衝撃を受けたニューヨークパンクを表現するには、セックス・ピストルズのメンバーのような20代前後の代弁者が必要だったという事なのでしょう。

 

そんなマルコムのプロデュース能力があったからこそ、パンク界のレジェンドバンド「SEX PISTOLS」が誕生し成功したと言っても過言ではありません。

 

そしてBiSHにも同様に、過激な活動を指示する名物プロデューサーが存在しております。そうです。渡辺淳之介氏です。本人自身がマルコム・マクラーレンに影響を受けた事をインタビューなど答えております。

 

渡辺淳之介:アイドルをクリエイトする (MOBSPROOF EX)

昨今ではプロデュースするアイドルの成功やファッション・ブランドの展開などの活動が評価され、“和製マルコム・マクラーレン”なんてメディアから呼ばれているようです。

 

そういった「大人」のプロデュースによる奇抜かつ過激なキャラクターを演じるという部分もパンクの様式美の1つと考えれば、BiSHという存在にもパンク要素を感じることができる気もします。

 

とはいえ芸能業界全般がそんな感じといえば身も蓋もありませんが・・・。

 

既存のアイドル業界に対するカウンターカルチャーという見方

HiDE the BLUE

“楽器を持たないパンクバンド”なんてキャッチで活動しているにも関わらず、考えれば考えるほどパンク要素の薄いパンクアイドルBiSHですが、「アイドル」という枠で考えた場合、彼女たちの存在ってパンクっぽいかな?なんて気もしてくる。

 

BiSHのデビュー自体は活動開始は2015年と、結構最近ではあるが、前身のアイドルグループ“BiS”は2010年から活動しており、AKBブレイク以降のアイドルとしての歴史は比較的長いものととなっている。さらに公式にBiSHはBisのリスタートというアナウンスもされているため、当然コンセプトもBiSHにも継承されているのだ。

 

という事はBiSHの掲げるパンク要素はBiSからの継承という事である。(BiSの方が過激な活動をしておりましたが)

 

2010年のアイドル業界といえば、AKB48が大ヒット曲『ポニーテールとシュシュ』や『ヘビーローテーション』がリリースされたり、様々なドラマを産んだ総選挙の2回目が開催されたりした年である。簡単に言えばアイドル業界はAKB一色、超絶ブレイク全盛期イヤーである。

 

当然、第2のAKBを狙う多くのアイドルたちが2010年前後にデビューしているのだが、人々が支持するのは、創作の世界に登場するような清純なアイドルを体現する、AKB48であることは彼女たちのブレイクを見れば火を見るより明らかであった。

 

ですが大抵のアイドルは資本力の強い大手正統派アイドルに真っ向から勝負することが出来ないため、様々な奇抜なコンセプトを掲げ話題性を集めようとした。ココら辺からコンセプトアイドルが増えだしたのでしょうか?

 

個人的にはBiSもその1つだと筆者は考えているが、彼女たちのプロモーションは奇抜というか過激。BiSHなんてまだまだスタイリッシュと感じる位である。

 

活動の内容については割愛させて頂くが、もうAKBとは真逆。キラキラというかドロドロであった。筆者なら素直をAKBを支持するよ。

 

 

当然、楽曲に関してはBiSHの前身ですので、ロック感の強いエモーショナルな展開。ここらへんもAKBのような「少年や少女の恋心」などの正統派アイドルソングと乖離している印象。と、どれだけ甘く見てもアイドル業界の外道であるBiSですが、彼女たちの活躍があったからこそ2015年にリスタートとして結成されたBiSHの活動が円滑に進んだのは必然。

 

そんな2代続いてアイドル業界では異質の存在であった彼女たちのスタイルは、正統派アイドルが台頭する時代に対するカウンターカルチャー的な気もして、パンクぽいかな?と少し感じる部分でもあります。

 

時代的に普通のアイドルのプロモーションではダメだってところもあり、出来る限り話題を集める方法を模索した結果が「過激な活動」だったというところもあるでしょう。

 

とりあえず、BiSHというアイドルには少なからずパンク要素があるのではと筆者は考えておりますが、最終的には“楽器を持たないパンクバンド”なんてキャッチは初期の彼女たちのスタイルを簡単に説明するためのものであり、今更パンクだ!!パンクじゃない!!なんて考えること自体が野暮なのかもしれません。うん。とにかく曲が良いから筆者はBiSHが大好きであります。 

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