結成から6年。人気バンドの登竜門である単独武道館公演を大成功に収め、シーンでの存在感を着々と強めている「MY FIRST STORY」。
デビュー当時はネットの掲示板を地獄の業火で包み込む勢いで炎上させていた彼らも(9割はボーカルのHIRO(ヒロ))、ここ最近は余計な燃料投下をすることなくバンドとして堅実に活動を続けている。
その辺に関してはヴォーカルである「HIRO」の成長って部分も強く、筆者もここ数年の成長した「マイファス」は素直に「カッコイイ」と感じており、音源や映像作品もチェックするようになった。
しかしながら、今回、開催された武道館公演のレポートや映像を見ていると、「HIRO」という存在について不安を感じてしまうのは筆者だけではないんじゃないかな?
目次
- アーティストの憧れ「武道館」を茶番に変えてしまった「HIRO」
- デビュー早々、アンチに目をつけられたバンド「MY FIRST STORY」
- 望まれる「ONE OK ROCK」との共演は、出来ることならしないで欲しい
アーティストの憧れ「武道館」を茶番に変えてしまった「HIRO」
「日本武道館」と言えば、「国内武道の聖地」として崇められている特別な会場である。そんな神聖な会場にステージをおっ立ててライブをしてしまおうなんて暴挙、誰が考えたのだろうか?しかし、そんな「暴挙」も今では一般化してしまい、多くの新人アーティスト達が憧れる夢のステージとして、すっかり定着してまっている。
最近ではデビュー数年で「初となる武道館公演決定」などの話題も多く、その「ありがたみ」は薄くなりつつあるが、現在も武道館のステージに立ったという「ステータス」はまだまだ健在なのだ。
そんなアーティスト達の憧れの舞台「武道館」を、まさか「HIRO」自ら茶番劇の会場にしてしまうなんて誰も予想していなかったはず・・・。
「HIRO」は弱さや苦悩を武器にし過ぎではないだろうか?
「何度も諦めそうになって、何度も死のうと思ったけど、メンバー、チーム、みんなに支えられてきた」
以前から「HIRO」の抱える苦悩については、インタビューなどで語られており、ファンの中では有名な話である。だが、「死ぬ」などという表現は、やや過剰すぎるのでは?なんて事を筆者は感じてしまう。
「HIRO」を「繊細で儚げな存在」というアーティスト・イメージを定着させたい会社の意向は理解できるのだが、言葉に発すると安っぽいさが出てしまっている。
こういった状況は、熱心なマイファスファン。いや「HIRO」のファンしか陶酔出来ないような世界観は、一般リスナーを興ざめさせ、アンチを増加させる原因なのだろう。
さらにバンド「MY FIRST STORY」の立場がなく、メンバーの存在感などあってないようなものだ。「HIRO」だけいれば、誰がメンバーでも変わらないよね?って言われても仕方のない話である。
そして、彼らの目指すべき目標も「HIRO君」主導で決定してしまっているのだ。
「HIRO」自ら「最大の敵」と語る「ONE OK ROCK」の存在
「俺の人生を全てかけるから、超えなきゃいけないやつが1人だけいる。最後の決着をつける相手、もう誰か分かってるよな。人生で最初で最期の敵、5年前必ず超えると誓った、実の兄ONE OK ROCKだ!!」
上記は、武道館公演で「HIRO」が宣言した宣戦布告である。ご覧の通り「MY FIRST STORY」は、「HIRO君」主導の元、大掛かりな「兄弟喧嘩」を演出しているのだ。この辺に関しては会社主導なのだろうか?そうでなければ、HIROの人間性に問題がありすぎる気がしてしまう。
こういった背景には、当然、「ONE OK ROCK」であり、実の兄でもある「TAKA」に対するリスペクトもあるのだろうが、あまりにプロレス的な展開に筆者は若干引いている。せめて「ワンオク」のバンド名は伏せていた方が良かったのではないだろうか、大体のファンには周知されている内容でもあるし、固執しすぎていて少しばかり格好が悪い。炎上商法ならまだしも、本気でやっているなら色々と考え直して欲しい。まだ間に合うぞHIRO君。
とは言え、彼らにとっても「節目のタイミング」。ちょっとばかりハメを外してしまうのも仕方ないが、お兄さんのバンドを「あいつら」呼ばわりする演出は、少しばかり度が過ぎている印象も強い。
それにしても、バンドメンバーが不憫で仕方ない。HIROという存在が居たからこそ、こうして武道館に立つことが出来た事実もあるが、ただただ兄弟喧嘩に巻き込まれるために「MY FIRST STORY」に在籍しているようなもんであり、多くの葛藤を感じているはず。筆者から一言送らせてもらうとしたら「業界に魂を売る覚悟はできましたか?」って感じである。
「家族への言葉」は兄のライブ演出の「オマージュ」?
「お父さん、お母さん聞こえてますか、僕の声。いつか必ず5人で集まれる日を心から願ってる」
ライブの終焉間際に演奏された『Home』の曲中では、涙を流しながら「HIRO」が家族に対する想いを語っていた。
バラバラになってしまった家族への言葉。今公演を締めくくるに相応しい感動的なシーンではあるが、この演出って兄である「TAKA」が数年前にONE OK ROCKでやっていませんでしたか?その時の楽曲の名前は『 Nobody's Home 』。マイファスの楽曲名は『Home 』。コレって大丈夫なのかな?まさに「オマージュ感」満載の武道館公演であった。
完全に「HIRO」の一人舞台。「HIRO」のために存在しているバンド「MY FIRST STORY」。曲中の「語り」で痛感させられる父「森進一」のDNA。ほとばしる「おふくろさん」インスパイア。少し位は他のメンバーもフューチャーしてやってくれ。頼む。田舎で暮らす家族を喜ばせたいんだ。お願いだ。
こんな状況が許されてしまうのも、「MY FIRST STORY」というバンド名の意味がトレイラームービでもわかるように、「僕の物語を」と公式にアナウンスされているからだろう。
画像引用 MY FIRST STORY-We're Just Waiting 4 You Tour 2016 Final at BUDOKAN Trailer-
そう。何だかんだ「MY FIRST STORY」って「僕(HIRO)」のためのバンドなんだよね。そういった部分があるからアンチが多いのかな?
デビュー早々、アンチに目をつけられたバンド「MY FIRST STORY」
あなたは、どのようにして「MY FIRST STORY」を知りましたか?
そんな質問をされた際に、きっと大半の人はこう答えるだろう。
「ONE OK ROCKのTAKAの弟がデビューしたって聞いて」
そうですよね。そうなりますよね。そりゃアンチも湧いてきますよね。
湧いてくるというか、ワンオクアンチがそのまんま叩きにやって来ますよね。親族まで吊るし上げるなんて、どっかのお国みたいな状況ではありますが、当時のHIRO君はまだ17歳。卓越した言葉選びで誹謗中傷してくるネットの住民達の言葉はとても痛烈であり、17歳の少年には耐え難い状況だったでしょう。
そんなこんなで、顔の見えないアンチたちとネット上でバトルを開始してしまったのです。それはもう血を血で洗う泥仕合。素直に音楽だけやっていれば良かったのに・・・。とは言え、ネット上でも常に「TAKA」と比較され続けていた結果が、現在のようなワンオクに対する対抗心を生んでしまったのでしょうか?バンド結成当初の目標は、バンドとして一人前となり共演する事だったのが、気がつけば「倒す」なんて物騒な感じに発展している。(プロレス風に)
しかしながら、「MY FIRST STORY」の唐突かつ作為的なデビューに関しては、確かに誰しもが違和感を感じていたのではないだろうか?年齢の違うメンバー(元々は別のバンドで活動していた)を引き連れ、17歳の少年はセンセーショナルなデビューを果たす。
そういった状況は、ネットユーザーから見れば、カモ(HIRO)がネギ(マイファスメンバー)を背負って歩いてるようなもんである。ネットユーザーに評判の鴨鍋始めました。そりゃ人気も出ますよね。うどんが主食さん。
そんな人気も叩かれる原因の1つではあるのだが、実際のところ「TAKAの弟じゃなかったら」どうなっていたのだろうか?
HIROの歌唱力や声質には、他にはない特徴を感じるのだが、現在のような高いスキルを持ったメンバーを集めるのは、デビュー当時のHIRO君の力だけでは難しいだろう。
その辺は「TAKAの弟」「森家の息子」なんて投資価値があったからこそ、レコード会社や事務所も協力してくれ、演奏技術力の高いメンバーを集めることができたのだ。そういった事情を加味すると、HIROの才能だけでは現在の地位を築き上げることは難しかったと思う。完全にメンバー後付だしね・・・。
でも最近では、以前と比べてバンドぽくなってきたし、楽曲もカッコイイんだよ!!
望まれる「ONE OK ROCK」との共演は、出来ることならしないで欲しい
かねてより望まれている兄弟の共演。「ONE OK ROCK」と「MY FIRST STORY」が一緒にライブなんてことになったら、失神する女性ファンもいそうだが、筆者としては共演はしなくても良いかなと考えている。せっかくアーティストとして成長し、バンドとしての一体感も生まれ評価されているのに、いつまでも「ONE OK ROCK(兄)」と「MY FIRST STORY」を自ら比較し続けることは、なんとも勿体無い話ではないだろうか?
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