人気バンド「ONE OK ROCK」のボーカルであるTAKAが一部のファンに対し、インスタグラムにて苦言を述べたことはネット・ニュースなどにも取り上げらた有名な話である。
本来であれば大切にしなければいけない「ファン」に対し、何故こういった苦言を述べる形となってしまったのだろうか?
その辺の事情については、事の詳細が公にされていないため判断が難しい部分ではあるが、「ワンオク」に限らず、多くのアーティスト達もまた「行き過ぎたファン」の行動に悩まされているという現実もある。
本日はそんな悩ましい「ファン」について色々と書かせて頂こう。
目次
ファン
1.(主に)競技・演劇・映画、またそれらの特定の選手・俳優などに対する、熱心な愛好家。
引用URLファン - Google 検索
「ファン」の行き過ぎた行動が大事件になることも!!
今回、話題となっているTAKAの一部ファンへの苦言だが、こういった事例は珍しいことではなく、以前より輝かしい芸能業界では「お決まり」の問題となっている。しかし、そんな「行き過ぎたファン」の行動も、時としては「お決まり」などの言葉では片付けることのできない大事件に繋がることも多い。ここ数年の事例を紹介しよう。
熱狂的なファンによるアーティストの殺害
「人気アーティストが熱狂的なファンに襲われる!」などのニュースを皆さんも耳にしたことがあるだろう。特にアメリカのような銃社会では、一瞬にしてアーティストの尊い命が奪われる事件が多く起きている。
2000年以降の出来事では、PANTERAのギタリスト「ダイムバッグ・ダレル」氏や、歌手の「クリスティーナ・グリミー」氏が熱狂的なファンからの凶弾によりこの世を去り、多くのファンたちを悲しませた。
これらは銃社会故に起こってしまった悲劇という側面もあるが、根底にあるのは「行き過ぎたファン」による歪んだ行動である。
そして同様の悲劇が日本国内でも度々起こっているのだ。
日本国内ではアイドル歌手が殺人未遂の被害に
ここ数年の間に起きた事件の中では、記憶にも新しいアイドル歌手「冨田真由」さんに対する、ファンからの刃物による襲撃。20箇所以上も体を刺され、意識不明となった彼女は、一時は命の危険も報道されていたが、2週間後、奇跡的に意識を取り戻した。幸いにも命の危機を回避することはできたが、冨田さんは現在も後遺症と闘い続けている。まさに許し難い卑劣な行為である。
上記のような、か弱い女性をターゲットとした襲撃事件は古くから続いており、1957年には歌手の「美空ひばり」さん(当時19歳)が、客席にいたファンの女性から塩酸を掛けられ、顔や腕に火傷を負う事件が 起きている。
犯行の動機は「塩酸をかけて、みにくくなった顔をみたい」という、利己的かつ歪んだ思想を感じさせる異様な内容となっている。これらの事件から感じられることは、アーティストへの愛情が、いつ狂気に変わってしまってもおかしくないという事だ。
特にアイドルのような「太客(熱心なファン)」を重要視するジャンルは、怪しいからといって直ぐに対処することが出来ない運営の腰の重さも問題視される事が多く、こういった「見極めの難しさ」がアーティストサイドを悩ませる原因となっているのだろう。
住宅への侵入やストーカー行為は日常茶飯事
少しでもアーティストに会える機会を増やしたい。ファンなら一度は考える「当たり前」のことであるが、中にはアーティストのプライバシーなど、お構いなしの犯罪行為に走る者もいる。
2016年には、「福山雅治」さんの住むマンションにコンシェルジュ(管理人)として勤務していた女性が、預かっていた合鍵を利用し福山さん宅に侵入、帰宅した福山さんと鉢合わせし、女性は急いでその場を去る事件が発生している。もし、先に帰宅していたのが福山さんの奥さんだったら、もし犯人の女性が凶器を所持していたら、と考えるとゾッとする内容だ。
犯罪スレスレのストーカー行為等は日常的に行われており、女性アイドルの自宅を調べるため、男性ファンがチームを組んで尾行するなんて話もある。
TAKAの苦言は、危険なファンを増やさないための防止策?
冒頭で紹介したワンオクのTAKAのファンに対する発言は、ファン達に改めて「モラル」について考えてもらうためのモノではないだろうか?真偽は不明だが、ワンオクの海外での移動について回るため、ヘリコプターをチャーターしたファンがいるなんて話もある。
そういったアーティストに対する強い信仰心は、狂気に変貌してしまうこともある。上記で紹介した犯罪行為を犯してしまったファンたちも、元々はアーティストを熱心に応援していたファンなのだ。
そういった状況を作らないための防止策が今回の苦言だと筆者は思っている。
若者に人気の「ONE OK ROCK」のファンを改めて眺めてみると・・・
事前に補足させていただくが、ここからの話題は「ONE OK ROCK」の音源ファンの筆者が感じた「一部のファン」に対する考えである。当然、ワンオク意外のアーティストのファンにも該当する部分でもあり、ファン全体を否定している訳でもない。それでは筆者が違和感を感じたファンを紹介しよう。
アーティストの気持ちを理解しているようで理解していない
僕たちはアイドルグループでもないし、ボーイズバンドでもない。ロックバンドです!!誤解しないでください。そして、どうかONE OK ROCKがいないと生きていけないなんて寂しいこと言わないでください。
上記はワンオクファンなら誰もが知っているTAKAの言葉である。若くしてカリスマとなった彼らの存在感は大きく、多くの人々に強い影響を与えている。それゆえ、バンドとしてのパフォーマンスやサウンドの評価よりもヴィジュアル面での評価が上回ってしまう事もあり、彼らのことを「アイドル」的に応援しているファンも多い。その結果、本人たちの主張も虚しく、真意が伝わらないことも多あるようだ。SNSに投稿されたファンのコメントを見てみよう。(特定されないように内容やアカウント名は改変しています)
TAKAの気持ちはファンのみんなにちゃんと伝わってるよ〜❗❗
世界のロックバンドになる夢。とっても大変だとは思うけど私たちが絶対に支え続けるからね❗❗今度のライブも頑張ってね❤❤私はC-3ブロックからずーっとTAKAを見てるからね😂💦ぜーーったいコッチて見てね❗❗愛してるよ〜〜❤️❤️
10969__222satomi
うん。完全に扱いがアイドルでしょ。もう少し彼らの気持ちを理解してあげてほしい。ちなみに彼女のInstagramのユーザーIDに記載されている「10969」の意味は、数字で語呂合わせされた「ワンオクロック」である。「4649」を「よろしく」と同義の発想だ。そして「222」の数字については、調べてみるとエンジェルナンバーと言われるモノだと思われる。「222」の表す意味を引用しておこう。てっきり「666」と同じく悪魔の数字だと思っていた・・・。
222のエンジェルナンバーには『あなたが願ったことが現実になろうとしています。あと少しであなたの願いが叶うのです。信じることをやめてはいけません。あと少しなので、踏ん張っていきましょう。』というメッセージが含まれています。
引用URL222のエンジェルナンバーの意味はこちらでーす! | More Than Ever
ありがちなファンの姿ではあるが、もし、何かのきっかけで急変してしまった場合、アーティストの真意が理解できないため、ダメだと言っても「自宅前」で待ち伏せをしたり、場合によっては住居に不法侵入なんて事をする可能性もある。「好きすぎて。ごめんなさい」などの言い訳では済まない事案となってしまうので注意が必要だ。
もはや神となったTAKA
影響力の強い偉大なアーティストは、時として「神」と称されファン達から崇められることも多い。今回は先程と同じくインスタグラムのコメント欄で見かけた文面を紹介しよう。
昨晩、急に熱が出て今日のライブには行けないと思ってたの・・・
でも、早く治さなきゃと思って直ぐに寝たんだよね。そしたらね、夢にTAKAが出てきて「早く治してライブにおいで」って言ってくれたの〜。優しい言葉が嬉しくて夢の中で泣いてたら朝になってて、そしたらビックリ!!熱が下がって体も辛くなくなってたよ!!起きた時、まだ泣いてたのは内緒だけどね😉
今日のライブを楽しめたのもTAKAのおかげ!!
ありがとねTAKA☆☆☆
10969__222satomi
まさか夢枕に立ち病気まで治してしまうなんて、まさに神・・・。日々の信仰の賜物ですね。しかしながら、こういった「神の声が聞こえる」系のファンは一歩間違えると盲信的に言葉を信じてしまい「夢で命令された」と、恐ろしい行動をとってしまう可能性もあるのでは?
【障害者殺傷】「神のお告げ」で殺人を正当化? 植松容疑者のありえない言い分
ooer!!ウェ〜イ!ウェ〜イ!
「ファン同士が互いに繋がり合う」 聞こえのいい言葉ではあるが、OOER(ワンオクファンの略称。正式には「ワンオクロッカー」)の中には集団心理によるモラルの基準が麻痺してしまう人達も少なくはない。
若年層のファンが多いからだろうか?その辺のマナーの悪さがメディアなどに取り上げられることも度々あり、良識あるファンまでもが同じ括りにされてしまい肩身の狭い思いをしている。
過去にはライブ後の電車内で記念撮影をするなど、「自分たちが楽しければ公共のマナーは無視しても良い」と考えているようだ。
こうした集団心理によるモラルの麻痺は、過去、海外のフェスなどで勃発している「暴動」に繋がる恐れもある。「赤信号みんなで渡れば怖くない」の言葉のように、他人の迷惑を考えずに自分本位の考えで行動することは、間違ったファンの姿だということを理解してほしい。
最後に
本日は、行き過ぎたファンが起こした悲惨な事件と、人気バンドを取り巻く一部のファンについて書かせていただいた。過去の悲惨な事件と今回のワンオクのニュースを繋げるのは、大袈裟すぎるかもしれないが、被害にあったアーティスト達も「まさか自分のファンが」なんて事を考えたはず。事前に適切な対応をしたTAKAに筆者はエールを送りたい!!